世田谷区で災害にめっぽう強い大規模マンションの実名

【防災マンション東京】では、「大規模」「築30年未満」を中心に世田谷区にある110棟のマンションを評価してきました。(2024年12月時点)

その中から、
大地震が発生しても倒壊リスクが低い
スーパー台風や線状降水帯が発生しても浸水リスクが低い
大地震の揺れでも損壊するリスクが低い建物形状
緊急車両の接近に障害となる狭隘道路が周囲に広がっていない(火災が発生した場合等、消火・救助に時間がかかる可能性が低い)
等の観点から、災害にめっぽう強い「Level5」のマンションを紹介します。

2024年12月までに評価した世田谷区にある110棟のマンションのうち、Level5のマンションは54棟あります。

その中でも、地盤も含めてほとんどマイナス要素がない、大地震でも家族の命を守れる可能性の高いマンション・ベスト2を選ぶなら、「ザ・パームス世田谷桜」と「グランドヒルズ三軒茶屋ヒルトップガーデン」を推したいと思います。この2棟は世田谷区というより都区内でトップレベルの災害リスクの低い物件です。

他の防災力5のマンションも、多少深くまで柔らかい地層があるとか、建物の階層が少々高い等の“重箱の隅をつつく”ような些細なマイナスはありますが、大きなリスクのない、選んで安心なマンションです。

■ ザ・パームス世田谷桜

防災力【Level 5
地盤[] 地盤増幅率及びボーリング調査が良好な台地
浸水[] 浸水可能性の指摘なし
建物[] 2007年竣工の低層RC造建物
火災[] 接道状況及び系統連続性は良好

ザ・パームス世田谷桜」は、「台地」に位置し、液状化等の地盤ハザードエリアにも該当していません。また、表層地盤増幅率が良好であり、周辺にあるボーリング調査地点でも、深度10mほどで支持層に到達するようです。

「台地」に位置することもあり、浸水可能性も指摘されていません。都区内で浸水リスクが最高レベルに低い場所です。

建物も、2007年竣工の低層RC造建物(地下1階地上5階建)なので、大地震の揺れで建物が損壊するリスクは非常に低いです。

敷地の西側で幅員20m超の都道と接面しており、火災等が発生しても、緊急車両の接近に問題はありません。

■ グランドヒルズ三軒茶屋ヒルトップガーデン

防災力【Level 5
地盤[] ボーリング調査が良好な台地
浸水[] 大きな浸水リスクなし
建物[] 免震構造
火災[] 接道状況及び系統連続性は良好

グランドヒルズ三軒茶屋ヒルトップガーデン」は、「台地」に位置し、液状化等の地盤ハザードエリアにも該当していません。また、表層地盤増幅率は標準的なレベルですが、周辺にあるボーリング調査地点でも、深度10m前後で支持層に到達するようです。

「台地」に位置することもあり、浸水可能性も指摘されていません。都区内で浸水リスクが最高レベルに低い場所です。

2008年竣工のRC造地上13階建で、免震構造の建物です。地盤に問題のない場所に免震構造の建物が建っているので、大地震の揺れで建物が損壊するリスクは非常に低いです。

敷地の北側で幅員15m超の都道と接面しており、火災等が発生しても、緊急車両の接近に問題はありません。

■【防災力5】のマンションリスト(世田谷区)

物件名地盤浸水建物火災合計
ザ・パームス世田谷桜555520
ザ・パークハウス学芸大学四季の杜555520
グランドヒルズ三軒茶屋ヒルトップガーデン545519
グランドメゾン三軒茶屋の杜554519
ルフォン世田谷554519
ヴィークステージ世田谷千歳船橋545418
パークホームズ桜新町554418
パークシティ弦巻554418
三軒茶屋シティハウス544518
プラウド蘆花公園545418
アトラス池尻レジデンス544518
世田谷喜多見ザ・テラス535417
ヴィークグラン世田谷千歳船橋544417
マスターズガーデン世田谷桜544417
プラウド弦巻455519
パークコート学芸大学デュアルプレイス455519
グランドメゾン千歳烏山455519
ダイナシティ三宿455519
シティハウス世田谷桜丘445518
芦花公園パークホームズ454518
イトーピア桜新町イストハウス445518
朝日エンブレム奥沢454518
ジオ桜新町クラッシィ455418
ライオンズプラザ桜新町454518
イクスコア桜新町454518
ザ・パークハウス駒沢レジデンス455418
ブランズ・ジオ等々力454518
リーフィアレジデンス世田谷桜丘445518
シティタワー駒沢大学ステーションコート454518
センチュリー千歳烏山レジデンス454518
ハウスソラーナ454518
ナイスステージ世田谷桜丘454518
グランベスタージュ桜丘454518
グランフォート用賀444517
グローリオ駒沢大学454417
ヴィークステージ桜新町454417
桜上水ガーデンズ445417
桜丘フラット444517
ピアースコード等々力453517
クラッシィハウス上北沢445417
ラ・コルダ弦巻444517
プラウド桜新町445417
ドレッセ世田谷桜レジデンス444517
ブランズシティ世田谷中町445417
ザ・レジデンス千歳船橋444517
パークアベニュー芦花公園444517
桜丘パークハウス445417
クレッセント千歳船橋454316
ザ・パークハウス千歳烏山グローリオ444416
コスモグランリュクス世田谷444416
パークハウス成城444416
ルネ成城444416
ガーデンコート成城444416
パークシティ成城434415

[※1] 2024年12月時点で評価済みのものです。
[※2]「地盤の評点」→「合計点」の優先順で並べています。
[※3] 公開されている情報のみを使用し評価しています。また、新たに情報が公開・訂正された場合、評点を変更する場合があります。
[※4] これらの評価項目・要素について、5段階評価に無理やりあてはめるために、評価に齟齬があるように見えることがあると思います。その場合には、問い合わせください。なぜ、その点数なのかをご説明します。

■まとめ

世田谷区は、全体的に武蔵野台地エリアに位置しますが、一部の地域は「埋没谷」の範囲や多摩川流域に該当し、災害リスクがあります。

2024年12月時点で世田谷区で110棟のマンションを評価したうち、【Level5】が54棟、【Level4】が45棟と、大きなリスクのない物件が多いです。

一番の「防災」「備災」は、安全な立地に住むことです。

大地震に備えて、タンスが倒れてこないようにすることも大切なことですが、地震時に揺れが大きくなる可能性が低い場所に住むことが最も安全性を高める対策です。当たり前ですが、揺れるから建物が壊れ、家具が倒れるので、揺れが小さい場所を選ぶことが生き残りのための最善手です。

震度7になる可能性が指摘されている場所にわざわざ住むことは、家族の命を危険に晒していることと同義です。3m超の浸水可能性が指摘されている場所を選ぶのも同様です。

元千葉大学理学部地球科学科教授 水谷武司先生は、ご自身のホームページで、
ゼロメートル低地の利用を抑え台地に市街を拡げていたとした場合、東京区部の自然災害リスクは5分の1程度になると算定される。
と書かれています。

これは、行政の立場からの全体的なリスク試算ですが、個人においても、同様だと思います。住む場所を武蔵野台地エリアにするだけで、自然災害で「命を失う・ケガをする・家を失う」等のリスクは数分の1程度になると思われます。

災害リスクの低い場所は調べれば把握できます!
安全な場所に住みましょう!!