3つのサイトを見るだけで“住まい”に適した立地が分かる!

不動産のポータルサイト等を見ていて「この物件、良さそう!」と思った場合、まず最初に何を調べたらいいのかをお知らせします。

それと、忘れてはいけないのが『何のために調べるのか?』という調査の目的です。勿論、居住用の中古マンション等を調査する際には、「住まいに適しているか?」という観点で調査結果を分析・評価していくことになります。(収益物件を調査するなら、出口まで考えた上で「儲かるか?」です。)

ここでは、都区内の中古マンションの購入を検討する場合を想定します。最初は、誰でも見ることのできる公的な情報サイトを活用します。この段階を、不動産分析の『第一フェーズ』とします。
※『第二フェーズ』・・・役所調査、登記簿調査等の、適法・権利関係調査
※『第三フェーズ』・・・契約書、重要事項説明書、建物性能表示書、管理規約等に潜むリスク分析等最終判断のための調査

『第一フェーズ』の分析項目

『第一フェーズ』では、誰でも見ることのできる公的機関のWEBサイトを使って調査します。気になる物件(以下「対象不動産」とします。)を見付けたら、以下の3つのサイトは調べるようにしてください。

■ 高台(台地上)

最初に調べるのは『地形』です。昔から、お屋敷は高台にあります。それは、高いところから見下ろしたいという優越感の問題だけではなく、地震の際には揺れが比較的小さく済み、大雨が降っても浸水する可能性が低いという利点があるからです。

国土地理院地図

「国土地理院地図」で調査するポイントは以下の通りです。
※ 国土地理院地図での土地条件図の開き方はこちらのページをご覧ください。

物件は“高台(台地上)”にあるか?
周辺の土地との高低差はあるか?

【物件は“高台(台地上)”にあるか?】

国土地理院地図の「土地条件図」の凡例では、オレンジ色のエリアが「更新世段丘|約1万年前より古い時代に形成された台地や段丘。」となっています。まずは、対象不動産がある場所がオレンジ色のエリアにあることを確認しましょう。

【周辺の土地との高低差はあるか?】

台地の上も完全に平らな場所は少ないです。台地も、宅地化する前は雨が降れば浸食されていたので。国土地理院地図では、表示した地図の中心部の標高が左下に表示されます。対象不動産がある場所だけでなく、地図を少し動かして、周辺の土地との高低差がどれくらいあるか調べましょう。

多少の高低差は問題ないですが、ハッキリと高低差があり、対象不動産が周囲の土地と比較して低い場所に位置するような場合、台地上でもゲリラ豪雨や大型台風の際に浸水する可能性が出てきます。水は低いところに流れるからです。

[自分で物件調査01]地形・地盤を調べられるサイトの紹介とその手順 を参照

■ 浸水リスク

高台(台地上)であっても「内水氾濫」の可能性がある場所は避けた方が無難です。役所が作成している最近のハザードマップは、「内水氾濫」のリスクも反映されているので、そちらもチェックします。

ハザードマップ

各区・市は、「洪水ハザードマップ」または「浸水ハザードマップ」を作成しています。
区(市)役所のホームページから見ることができますので、チェックしてください。
※ ハザードマップのチェック方法はこちらのページをご覧ください。

敷地内に浸水リスクはあるか?
近所に浸水リスクのある場所はあるか?

【敷地内に浸水リスクはあるか?】

ハザードマップで、対象不動産の敷地と思われる部分に色が付いていたら、想定を超える大雨が降った際には浸水する可能性があります。少しでも色が付いていたら、当該物件は諦めた方が無難だと思いますが、浸水リスクがm単位であるような場所には絶対に住まないようにしましょう。

【近所に浸水リスクのある場所はあるか?】

対象不動産の敷地付近は色が付いていなくても、近所に色の付いている場所がある場合は要注意です。上述した「国土地理院地図」で、当該色が付いている場所と、対象不動産の敷地との高低差を調べましょう。色の付いている場所とほとんど高低差がない場合、ハザードマップの想定を超える雨量が降った場合には、浸水する可能性はゼロではありません。

[自分で物件調査02]ハザードマップの見方と地歴の調査を参照

■ 犯罪リスク

「住まい」は『家族の“命”と“財産”を守るところ』であるというのは、当サイトで繰り返していることですが、いくら高台(台地上)にあり、浸水可能性がなくても、犯罪に巻き込まれる可能性が少しでも高い場所には住みたくないですよね。

犯罪情報マップ

警視庁は「犯罪情報マップ」を公開しています。ここでは、町丁目単位で犯罪の発生数を分かり易く表示してくれています。
※ 犯罪情報マップのチェック方法はこちらのページをご覧ください。

対象不動産がある町丁目の犯罪発生リスクはあるか?
周辺に犯罪発生リスクの高い場所はあるか?

【対象不動産がある町丁目の犯罪発生リスクはあるか?】

対象不動産がある場所の町丁目が、犯罪情報マップで「黄色」であれば、犯罪があまり起こっていない安全な場所であると言えます。犯罪者は、犯罪をする際に場所を選ぶというのは知られたことであり、犯罪発生数が少ないエリアというのは犯罪者が行動を起こすのをためらうような雰囲気である可能性があります。最終的には、現地に足を運んで自分で確認するにしても、データとしても犯罪発生数が少ない場所を選びたいものです。

【周辺に犯罪発生リスクの高い場所はあるか?】

上の犯罪情報マップのキャプチャ画像を見ると、黄色の場所でも、オレンジ色や赤色のエリアに近いと思える場所があります。町丁目単位では「安全」といえる場所でも、近所に犯罪発生数が多いエリアがある場合、その地点の安全性は低くなると判断せざるを得ません。

[自分で物件調査03] 周辺環境のリスクを見付けるを参照

『第一フェーズ』の分析結果

対象不動産を『第一フェーズ』の3つのポイントから分析することで、大地震や大雨などの災害に比較的強く、犯罪に巻き込まれる可能性も低い場所を判定できます。

この『第一フェーズ』の調査は、公開されているサイトを使うので、誰でもできます。気になる物件を見付けたら、必ずこの3つのサイトを調査するようにしてください。

そして、繰り返しますが、「住まい」は『家族の“命”と“財産”を守るところ』ですので、安心して住むことのできる場所を選んでください。結果、『第一フェーズ』の3つのポイントで問題がない場所は、大地震でも建物の損壊可能性が低く、浸水する可能性もほとんどなく、地域の雰囲気もいい場所ということになり、資産価値が守られる可能性も高くなります。

『第一フェーズ』の3つのポイントをクリアしている物件

当団体の事務所がある新宿区内のマンションからになりますが、『第一フェーズ』の3つのポイントをクリアしているマンション名を公開していく予定です。人手が足りず、なかなか作業が進みませんが、気長に待ってくださるとありがたいです。