賃貸物件って何ヶ月前から探し始めるのがいいの? | |||||
一般論として、現在空室の物件に申込みを入れ、貸主が入居を待ってくれるのは、1ヶ月未満です(審査がOKとなってから、2週間ほどという場合が多いです)。貸主としては、できるだけ早く部屋を埋めたいので、入居(契約)が先になるのなら、他の入居者の募集を止めることはしません。(ずっと空室だったとか、なかなか決まらない間取りだとかの物件を除きます。あくまで一般論です。) 賃貸で感じるのは、その時その時の“縁”です。探し始めたときに、好みに合致する物件があるかどうかは運任せの部分もあるからです。 一番いいのは、早くから探し始めて、気に入った物件があったら契約する、という形ですが、入居希望日の何ヶ月も前から契約したのでは賃料がもったいないです。かといって、入居希望日の1ヶ月半くらい前から探したのでは、気に入った物件に出会える可能性が低くなり、何らかの妥協を迫られます。 賃貸には、このジレンマが付きまといます。 お勧めのスケジュールは、 【数ヶ月前】エリアを絞り込み、相場を把握しましょう。 【入居希望日の2ヶ月半~3ヶ月前】不動産屋に連絡して、相談を始めましょう。入居可能日の相談もします。
【入居可能日の1ヶ月半前】数ヶ月前から把握した相場や条件に合致した物件の内見をしましょう。 |
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内見予約は何日前にできるの? | |||||
賃貸物件も、コストパフォーマンスのいいものは、意外に早く入居申込みが入ってしまいます。沢山の不動産屋があちらこちらで募集をしていますので、いつ決まるかな分からないのが賃貸の難しいところです。通常、内見希望日を頂きましたら、その前日に内見可能か、貸主側に確認いたします。なので、3件見て回るつもりでも、2~3日のうちに申込みが入ってしまって、希望日に内見できるのが1件になってしまったということがありました。 当日の朝にも再度入居申込みが入ってないかの確認をするように求める貸主もいました。 なので、 1.内見する日時を決め、 2.内見する予定の物件を複数選び、 3.前日の空室確認で「入居申込み」が入っていなかった物件を当日内見する、 という段取りとなります。 ※1週間も前に内見のスケジュールが確定できる業者さんは、自社の管理物件を紹介するからであり、その物件を他に公開していないのかもしれません。 |
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一日に内見する件数は、どれくらいがいいの? | |||||
3件までにすることをお勧めします。物件の情報を吟味して、場所や環境も業者に確認した場合、本当にいいな、見たいなと思える物件は3件以内に絞られていると思います。実際に現地に行かなくとも分かる情報は把握し、現地には思った通りのいい物件なのかの「確認」に行く、くらいの気持ちでいるのがいいと思います。 物件情報を自分で吟味していれば、不動産屋さんの勧められるままに契約した、なんてことも起きないと思います。 |
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賃料と管理費が分かれているのだけど、管理費って内訳は何? | |||||
本来賃貸では、賃料自体に管理も含まれています。というより、そこに借主が住むための環境を保証するという意味では、賃料=管理費といってもいいくらいです。賃貸の場合に管理費を別にするのは、検索時に賃料を安く見せるためというのが一番大きな理由だと思っています。 なので、弊社では、物件をご案内する際には、最初から賃料+管理費で金額をお知らせしています。 ただ、管理費が分かれていることのメリットもあります。敷金や礼金、仲介手数料などは「賃料の○ヶ月分」なので、初期費用が安く済みます。 |
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「分譲賃貸」ってわざわざ謳っている場合があるけど、何がいいの? | |||||
分譲マンションは、各部屋ごとに販売されたマンションです。 ■メリット 1.分譲用のマンションは、床や間仕切壁等の構造部分が賃貸用に作られたマンションよりしっかりしている傾向があります。 2.設備もより高級・高機能なものである傾向があります。 ※これらの点から、「分譲賃貸」と大きく謳ったりします。 ■デメリット 1.オーナーは、部屋ごとに違います。オーナーは個人であることが多いため、当たり外れが大きいです。賃貸マンションの大家さんは、それを職業のようにしている方が多いですが、分譲賃貸のオーナーは修繕等の対応が遅い場合があります。 2.また、分譲ということは買って住んでいる方もいる訳でして、住民間で住まいに対する意識の違い等が表面化する場合もあります。 3.管理にリーダーシップがない(可能性が高い)ため、AirBnB等への対応で後手に回ることがあります。 4.隣りや上階の部屋の状況を入居時に聞けません。 5.分譲で買っている人だけ、ペット等が“可”である場合があります。 詳しくは、分譲賃貸がお勧めかどうかは、その建物によります。 投資用の分譲マンションですと、造りも賃貸用と変わらないようなものがありますし、すると、デメリットの方が上回ります。 ファミリータイプとワンルームタイプが混在しているマンションで、ワンルームの隣りがファミリータイプという場合は、デメリットの2番目が気になります。 |
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「オーナー物件」ってわざわざ謳っている場合があるけど、何がいいの? | |||||
「オーナー物件」は、大家さんが直接管理をしている物件です。多くの場合、大家さんが同じ建物や近所に住まわれていることが多いです。大家さんとの距離が近いので、何かトラブルがあった場合も対応が早いことが期待できます。また、大家さんの顔が見える物件の方が、なんだか温かくて安心な気がします。(勿論、大家さんによりますが) | |||||
条件面の交渉(賃料を下げて欲しい等)は、どのタイミングで言えばいいの? | |||||
「入居申込み」の段階だと思います。「この物件が気に入った」「ここに住みたい」というのを伝えた上で、申込書に記載してある内容を見てもらい、この入居者なら安心だ、入居してほしいと大家さんに思ってもらうことも大事だと思います。その上で、「少し安くしてほしい」等の漠然とした内容ではなく、「礼金をなしにできないか」「管理費を5,000円安くしてほしい」等の、大家さんがYES/NOで答えられるようなお願いをするのがいいと思います。また、あまりにも相場からかけ離れた無理なお願いは通りにくいので、相場等を把握しておく必要もあると思います。 勿論、繁忙期や築浅の物件は大家さんも強気なので、交渉は難しいです。築古で、少し長くマーケットに残っているような物件は交渉の余地ありだと思います。 |
「入居申込み」に関する疑問
「入居申込み」って何? | |
物件探しをして、気に入った物件があった場合、「ここに住みたいです」と大家さんに意思表示をすることになります。これが、「入居申込み」です。通常、「入居申込書」という用紙に記入し、運転免許証等の身分証明書と収入証明を添えて申し込みます。 この「入居申込み」が入ると、大家さん(貸主側業者)は、入居者の募集を停止します。 別の言い方をしますと、その部屋を優先的に押さえるための行為です。 |
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「入居申込み」をしたらキャンセルできないの? | |
原則として、契約書にサインするまでは、いつでもキャンセルできます。でも、だからといって何件もの物件に同時に「入居申込み」をするのはお勧めできません。大家さんや業者は、「入居申込み」があったら、審査さえ通ったら入居してもらえるものだと思って、契約書や部屋の準備をしています。本当に住みたいと思える部屋にのみ、「入居申込み」を入れるようにしてください。 | |
入居する際の審査って、どういう内容なの? | |
大家さんにとっての最大のリスクは、「家賃を滞納される」ことです。他にも、迷惑行為をされて、他の入居者に出ていかれたり、部屋を壊されたり、自殺されたりといったこともありますが、入居時の審査の対象は、「家賃をきちんと払ってもらえるか」という点です。 なので、現在の収入を教えていただきますし、その収入が安定したものなのかどうかも考慮します。 |
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会社をリタイアして、個人投資家として生活しており、確定申告書や課税証明書での所得の証明がしにくい場合は、どうしたらいいか? | |
まず、投資の内容を確認させていただきまして、デイトレーダーのような浮き沈みのある運用をされている方の審査は、やはり厳しいものがあります。ただ、長期的な視点での堅実な投資をされている方は、証券会社の年間取引報告書などのコピーを頂き、これだけの運用をされている方だから心配ない、と大家さんに説明することになります。 | |
「賃料保証会社への加入が必須」となっている物件が多いけど、加入しないとダメなの? | |
この「賃料保証会社」は、借主が家賃を滞納した場合、保証会社が立て替えて大家さんに払ってくれる仕組みです。保証料も払っているし、このまま滞納した家賃は払わなくていいのか、というとそんな筈もなく、しっかり保証会社から取り立てられます。 連帯保証人を立てることが難しいという人も増えた世相を反映し、一気に普及した制度なのですが、「必須」となっている場合には、残念ながら保証会社と契約するしかありません。 |
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親が年金暮らしなのだけど、連帯保証人にできる? | |
連帯保証人は、借主と全く同等に家賃の支払いに責任を持つことを求められます。なので、連帯保証人だけでも、その家賃をずっと支払うことができるだけの要件を求められます。残念ながら、年金のみが収入となっている場合には、連帯保証人になっていただくのは難しい場合が多いと思います。 | |
兄弟姉妹でも、連帯保証人にできる? | |
大抵の場合可能です。ただ、書類的には、兄弟姉妹の関係を証明していただくため、「戸籍謄本」等の提出をお願いする場合があり、手間は増えます。 |
契約上の注意点
内見した際に見付けた壁の汚れやキズ、ドアのがたつき等の不具合は入居前に直してもらえる? | |
それがあることで生活に支障があるような故障やキズ等は直してもらえます。ただ、多少の汚れや小さなキズについては、写真をとっておき、それは借主が入居する前からあったことを証明した上で、そのままにする場合もあります。 | |
契約の際に、「賃料+管理費」の総額は変わっていないが、内訳が変わってた。 | |
物件情報をインターネットで見た場合でも、内見する段になったら紙に印刷し、それを契約まで保管しておきましょう。広告が実際の内容と違う場合、東京都に相談することを伝えれば、すぐに案内通りの内容に戻してくれると思います。 勿論、ただ、間違っていた場合もありますので、その辺は、その業者と納得いくまでコミュニケーションを取りましょう。 |
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退去したときに、敷金がきちんと返ってくるか心配だ。 | |
東京都では、賃貸住宅紛争防止条例を定めて、原状回復(借りる前の状態に戻すこと)につき「東京ルール」という基準を作っています。具体的には、経年劣化(誰が住んでいてもこれくらいの年数が経ったら、これくらい古びるよねというガタツキや汚れ)によるものは貸主の責任、床に重いものを落としてキズを付けた場合やガラスを割った場合など、住んでいた人の過失(ミスや失敗)によるものは借主の責任となっています。 誰だって、子供と2年も住んでいれば、壁に穴が開いたり、障子が破れたりはするだろ、という論理はなしです。(^o^) |
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審査が済んだらすぐに初期費用を払い込むように言われた。入居日まで、まだ2週間あるのに。 | |
これは、キャンセルを防ぐために慣習的に行われていることです。大きな会社が貸主側業者になっている場合に、よくあるような印象を持っています。通常、数十万円にもなる初期費用を契約書も交わさないまま払い込め、って違和感があると思いますが、この辺もその部屋を借りたいと思う程度で判断することになります。 その部屋をかなり気に入っているのであれば、まぁ、契約より早いといっても1週間ほどですし、契約書にハンコを押すまでは、キャンセルすれば返金されるので、黙って振り込むのもしょうがないかと思います。(返金されなかったら、東京都に駆け込みましょう。) どうしても、契約の後にしたい場合は、その旨交渉し、ダメなら他の物件を探した方がいいでしょう。 今後は「契約後に入金」というのが業界の流れになっていくと思っているのですが。 |
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契約書にサインと押印を求められたが、貸主欄が空欄になっている。貸主が先に記名するべきものじゃないのか? | |
私もそう思います。これも慣習的に借主さんのお名前を先に頂くことが多いです。 理由としては、 ●契約をするまではキャンセルがあり得るので、大家さんの手を煩わせないため。 借主さんのサイン・押印を頂いて、「ちゃんと契約取ってきました」って大家さんに持っていきたい。大家さんに先にサイン・押印を頂いていながら、「キャンセルになりました。」なんてバツが悪くて言いたくない、、、というところでしょうか。 大家さんで、「先に借主のサイン・押印を貰ってこい」なんてことを頑なにいう方はいない(と思います。少なくとも私は知りません。)ので、この点が不安な方は、業者に相談すれば、先に貸主のサイン・押印を貰ってきてくれると思います。「親が契約の相手方が空白の契約書なんてものにサインをしちゃダメだ、ってうるさいんです。」とか何とか言ってお願いすれば大丈夫だと思います。 |
[申込み~入居までを簡単な流れとしてまとめたページはこちらからご覧ください。]
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